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「サウンド・オブ・ミュージック」 1965年公開(アメリカ) 監督=ロバート・ワイズ 脚本=アーネスト・レーマン 音楽=リチャード・ロジャース、オスカー・ハマースタインU世 主演=ジュリー・アンドリュース(マリア)、クリストファー・プラマー(フォン・トラップ大佐)、リーズル(チャーミアン・カー)、ロルフ(ダニエル・トゥルーヒット)、エレノア・パーカー(男爵夫人)、リチャード・ヘイドン(マックス)、ペギー・ウッド(修道院長) 他 ★ミュージカル映画の金字塔!! かつては、それこそ星の数ほど数多くの作品が作られ、隆盛を極めていたハリウッドのミュージカル映画も、1950年代前半を頂点として以降は、徐々に衰退しつつあった。 1960年を迎える頃には、ミュージカルは既に過去の遺物となりつつあり、ミュージカル映画というジャンルそのものが存亡の危機に瀕していた。 そんな状況を打破し、ミュージカル映画の救世主となったのが、これからご紹介する本作の監督も務めたロバート・ワイズである。 彼は、1961年に「ウエスト・サイド物語」を世に送り出し、その大成功によって一躍時代の寵児となっていたが、この「ウエスト・サイド物語」の特徴は、それまではスタジオ中心に撮られていたミュージカルの撮影方法を無視し、ほぼ全編にわたり屋外での撮影を敢行した点にある。 そして、そんなロバート・ワイズが満を持して作り上げたのが、それから4年後の1965年に公開された「サウンド・オブ・ミュージック」だ。 本作も、「ウエスト・サイド物語」に引き続き、ほぼ全編にわたり屋外で撮影されているが、舞台となっているのはオーストリアはザルツブルグ。 アルプスを背にした、ザルツブルグの美しい景色は本当に素晴らしい。 映画の冒頭で、主人公である修道女マリア(ジュリー・アンドリュース)が、この映画の主題歌である「ザ・サウンド・オブ・ミュージック」を高らかに歌い上げる場面からして、アルプスの美しい景色と彼女の歌の素晴らしさとが見事に調和しており、ここで観る者としては映画の世界へと一気に引き込まれてしまう。 「何だか凄い映画が始まりそうだぞ!」という予感がヒシヒシと伝わってくるが、その後、その期待は全く裏切られる事なく、映画は一気に進んで行く。 物語は、修道院を抜け出して思いっきり歌を歌うのが大好きという修道女マリアが、妻に先立たれ、今は男女合わせて7人の子供達を男手一つで育てているという、トラップ大佐(クリストファー・プラマー)の一家へと、家庭教師として招かれるところから始まる。 時あたかも第二次世界大戦の真っ只中で、トラップ大佐やマリア達が住むオーストリアという国も、ナチス・ドイツの魔の手に落ちようとしていた。 しかし、トラップ大佐の子供達は、そんな暗い世相など物ともせずに元気一杯で、新しく家庭教師としてやって来たマリアに対しても早速イタズラを仕掛けるなど、悪ガキぶりを発揮するのであった。 子供達は、そうやって家庭教師が来る度に色々と悪さをし、次々に追い出してしまうので、家庭教師が全く居着かないという状態だったのだが、実はそれはいつも忙しく、そして厳格な父親に構ってもらえないという、その寂しさの裏返しなのであった。 そんな子供達の気持ちに気付いたマリアは、やがて自分の大好きな歌を子供達に教え、一緒に歌う事によって、そんな彼らを元気付けようとする。 そして、ここから劇中に登場する名曲の数々は、本当に素晴らしいの一言に尽きるのである。 今では誰もが知っている「ドレミの歌」や、「私のお気に入り」(JR東海のCMに使われていたあの曲だ!)などという歌を一緒に歌い、遊んでいる内に、子供達の心も徐々に開かれて行き、マリアと子供達は強い絆で結ばれて行った。 この映画に登場する曲は、たとえこの映画を一度も見た事が無い人でも、聞けば「あー、あの曲か」とすぐに思い出すような有名な曲ばかりなので、それだけでも充分楽しめるが、それは即ち、作中に出てくる曲の数々が、後世に残るような名曲ばかりという事の証左に他ならない。 それはともかく、実はトラップ大佐は妻を亡くして以降、子供達に歌を歌う事を禁じており、子供達に勝手に歌を教えていたマリアに激怒し、一度はマリアを追い出そうとしてしまうのだが、子供達が皆心から楽しそうに歌っている姿を見て心を動かされ、マリアにも改めてこの家に残って、子供達にずっと歌を教えて欲しいと頼むのであった。 そして、このトラップ大佐の見せ場として歌われるのが、かの名曲「エーデルワイス」。 「ドレミの歌」も「エーデルワイス」もあまりに素晴らしすぎる曲なため、古くから伝わる民謡のような曲だと勘違いしている人も居るかもしれないが、元はといえばこの映画のために作られたオリジナル曲なのだ。 というわけで、ここから先のストーリーは実際に映画をご覧頂くとして、私の解説(?)はそろそろ終了とするが、このトラップ大佐一家の物語は、実話を元にして描かれているというのをお伝えしておく。 実際のトラップ大佐の物語とはやや異なるところもあるようだが、ともかくこんな一家が実際に居たというのが面白い。なお、本物のトラップ大佐の一家は今も何人かは存命で、この映画のDVDの特典映像にも登場したりしているので、興味の有る方は是非とも見て頂きたい。 音楽の素晴らしさによって、見る人々に大きな感動を与え続けているこの「サウンド・オブ・ミュージック」は、まさにミュージカル映画の金字塔であるが、これからも長きにわたり、その素晴らしさが後世に向けて語り継がれて行くに違いない。 |
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